6月に満開を迎える
千葉公園のオオガハス
開花するのは4日間。満開の時間は日によって異なりますが、いずれも7時~9時の早朝が見頃。2日目が最も美しく、色鮮やかな姿が鑑賞できる
昭和26年、植物学者でありハスの権威でもあった大賀一郎博士は、東京大学検見川厚生農場の草炭採掘地から発掘された3粒の古蓮の実の発芽育成を自宅で試みました。残念ながら2粒は枯死してしまいましたが、奇跡的に最後の1粒が順調に蓮根へと発育。昭和27年4月7日に分根され、伊原茂氏宅、千葉公園、千葉農業試験場に植えられました。そして7月19日に伊原氏に委託栽培されていた蓮根が大輪の花を咲かせたのです。太古の眠りから目覚めた美しい姿に、大賀博士や発掘に携わった花園中学校や畑小学校の生徒たちは非常に感動したそうです。
大きく報道された偉業
ニュースは瞬く間に国内外へと発信され、1 1月2 7日付の米国版「LIFE」には、淡紅色の花の美しさを伝えるカラー写真とともに“世界最古の花・生命の復活”と大々的に掲載。博士の名にちなんで「大賀ハス」と名付けられ、世界中に知られるようになりました。
世界へも拡がる奇跡
現在は、その実や蓮根が国内及び海外150か所以上に植えられ、友好と平和の使者として親しまれています。また、1993年には、千葉市が政令指定都市に移行した記念として「市の花」にも制定され、優美な美しさをモチーフにしたシンボルキャラクター、オオガハスの妖精「ちはなちゃん」も誕生しました。
毎年6月に千葉公園で開催されている大賀ハスまつり。例年1万人以上の人々が集まり、ハスの鑑賞や写真撮影を楽しんでいます。特にハスの葉を使ってお茶や日本酒を飲む「象鼻杯(ぞうびはい)」は、この時期だけの貴重な体験とあり人気の催しです。
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※掲載している情報は2018年1月31日時点の内容です。
※千葉市都市アイデンティティ発信観光ガイド 『千葉市がもっと「好き♥」になる本』発行:千葉市 企画・千葉市観光プロモーモーション課 編集・制作:株式会社オニオン新聞社)より転載。