イベント情報

万祝博覧会~海をまとう~

背と裾に吉祥の絵柄や大漁の様子が描かれた漁師の祝い着「万祝(まいわい)」。江戸後期の房総半島で発祥したといわれ、その後大漁などの祝儀として船主から船子や親類縁者へ衣装を贈る文化が東日本の太平洋沿岸に広まりました。
本展では、青森から静岡まで各地域に残る「万祝」が初めて一堂に会します。漁師の文化、染色工芸、デザイン、美術など、様々な視点から「万祝」の魅力を紹介します。

(1)はじめに
大漁祝いの儀礼と習俗、海を通じた地域交流、染色技術とデザイン、民芸蒐集品、美術の題材など、万祝をめぐる様々な視点を紹介するほか、万祝の語源・部位名称・見方などの基礎的情報をパネルで紹介する。
(2)大漁の祝い
江戸後期に大漁祝いの祝儀として生まれた万祝。江戸〜明治期の万祝関係資料と漁業資料、民謡などから紹介する。
(3)万祝文化圏
紺屋や漁師の移動を通じて、大漁の祝い着の文化は各地に広がった。地域によって呼び方にバリエーションが生まれ、各地で制作された祝い着は、独自の模様や「型」を作り出し、発展していった。各地の万祝から、地域ごとの特色を紹介する。
(4)紺屋の仕事
万祝を染める職人を紺屋(こうや)という。かつて千葉県内には「昔は浜に一軒は紺屋があった」といわれるほど数多くあり、青森から静岡まで足を伸ばして万祝の注文を取りに行った。染色道具や関係資料から、紺屋の注文受注と現代の染色技術を紹介する。
(5)万祝の新たな地平
漁撈文化としては衰退した万祝だが、新たな意味をもって今に生き続けている。美術の題材、民芸蒐集品、染色技術とデザイン、そして郷土芸能を彩る衣装など、いずれも万祝に特別な価値が見出され、地域を象徴する文化として大切に受け継がれていることを紹介する。
(6)一枚の万祝から見える世界
たった一枚の万祝から、どれほどの情報を読み取り、語ることができるだろうか。展示で紹介した様々な視点から万祝を読み解き、地域の歴史を物語る資料としての価値を紹介する。

会場:千葉県立中央博物館 第1企画展示室、第2企画展示室

開催日 2024年7月27日(土)~9月29日(日) 9:00〜16:30(最終入館 16:00)*【休館日】月曜日 ※7月29日、8月26日、9月2日、9日、17日、24日は閉館
開催場所 千葉県立中央博物館
住所 千葉市中央区青葉町955-2 (青葉の森公園内)
交通 【JR千葉駅、京成千葉駅から】
JR千葉駅東口の7番乗り場から京成バス「大学病院」「大学病院・南矢作」行きのいずれかに乗り「中央博物館」で下車(所要時間約15分)徒歩約7分。
料金 一般 800(640)円、高・大学生 400(320)円 ()内は団体料金 ※次の方は無料:中学生以下・65歳以上の方(年齢を示すものをご提示ください)・障害者手帳等をお持ちの方(手帳もしくは手帳アプリをご提示ください)及び介護者1名
主催者 千葉県立中央博物館
お問合せ 千葉県立中央博物館 TEL:043-265-3111  FAX:043-266-2481
URL https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/exhibition/events/maiwai_2024/

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